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しかし、戯言。

ぐうたら社会人がぐうたら思ったこと

ビビっと来た曲。1~3月篇

今年に入ってからEvernoteで色々とログを付けることを習慣付けている私。その一環で「あ、この曲いいぞ!」と思ったモノをまとめてます。ということで、今日はその中から3月までに気になった楽曲10曲を簡単に紹介。

①A.G.I.T./Suchmos

あまりに堂々たるスタジアムロック、「どデカい箱を狙っている」ことを明確に打ち出したSuchmosの一手。しかし、その音はもはや「狙っている」、と言うよりは、「似合っている」とまで言い切れるもの。これが10万枚も売れていることがなんとも痛快で、これからの日本の音楽界でどんな風穴を開けていくのかがとても見物。とにかくカッコいい。VIVA LA ROCK 2017でさいたまスーパーアリーナの大舞台を任せた彼らが、どんなライブを見せ、オーディエンスはどんな反応を見せるのか、今から楽しみ。

②おとなの掟/Doughnuts Hole
音楽とドラマの幸福な共犯関係とでも言いたくなるほど、ドラマ「カルテット」と、主題歌「おとなの掟」は密接な関係性を持っていた。イントロのストリングスの音が、ドラマのあの緊張感を思い出させるように。最後のサビの開放的な音とハーモニーが、「それでも、生きていく」4人を贈りだすように。歌詞の一言一句が、坂元裕二のドラマに籠めたメッセージを確かにするように。まさに職人・椎名林檎だから出来た芸当だと思う。あとは松たか子満島ひかりなんて、そりゃもう魅力的なシンガーですから、そのハーモニーは贅沢な仕上がり。楽曲単体としても美しい。

③PINK/土岐麻子

いやー、「土岐麻子」、「土岐麻子」だと!カギカッコ付けで訴えたくなるほど、「土岐麻子」の魅力が爆発してません?この曲。一つ一つ夜の灯りが灯っていくような序盤から、一気に光が乱反射するような中盤へとなだれ込む瞬間がめちゃくちゃカッコいい、とか、もうそもそも楽曲自体が凄い良いんですけど、「土岐麻子」と言いたくなるのは、そこに乗っかる歌詞と歌声が「土岐麻子」でしかない、唯一無二なものだからです。美しく甘い歌声、そして街を立体的に描き出す言葉、そう、これが「土岐麻子」だぞ、と楽曲を聴いた人にバシッとアピールできるような仕上がり。アルバムも凄くよかったので、ぜひ聞いてみてください。

④流動体について/小沢健二

2017年のここまでの音楽を語る上で、もはや避けて通れないトピック、「小沢健二のシングル発売」。一体どんな楽曲なのだろう、と多くの人が期待と不安を胸に抱きつつ聞き始めたことと思うのですが、再生するとそこには信じられないほどパワーを持ってキラキラとした、太字でポップ、と書きたくなるほどの一曲でした。一回聞いただけで思わず口ずさみたくなるような個性的なメロディ、贅沢で流暢なストリングス、そして何より熱のこもったギターソロ。こうした要素たちが全て一体となり、聞けば聞くほど細部のアレンジに驚きと新鮮味を覚える仕上がり。そして、そこで語られる、「平行世界」の歌詞は、彼なりの文体でありながら、読めば読むほど、自分や、多くのフィクションの世界とハッとリンクするものでした。「小沢健二なんてリアルタイムで聞いてないよ」という人間にも聞いてほしい、恐るべき精度の素晴らしい曲です。

⑤陽/クリープハイプ
肩の力がスッと抜けたような、まさに曲名どおり「陽」のような心地いい曲。めちゃくちゃ気持ちよく入ってくるのは、さすがプロデュース・小林武史と言ったところか。でも、そんな曲にも「クソ」とかそういう言葉をさらっと織り交ぜてくるあたりが、なんともクリープハイプらしいのですが。とはいえ、そういった「凶暴性」に隠れがちな、クリープハイプの純粋なメロディーの良さと、尾崎世界観の暖かみを感じさせる歌声という、彼らの持つもう一つの味がきちんと楽曲に落とし込まれていて、本当にいい曲。

⑥FUN!/シンリズム
若ぇ~!まだ19才やぞ!何でこんなええ曲書けんねん!と、思わず年齢に嫉妬するほど、気持ち良く楽しい、CMにも使われたシンリズムの一曲。音楽を聞き続けていると、「俺ベースがこうなってるヤツ、好きなんだよなあ」「こういうギターの音、気持ち良いなー」みたいな、音楽のツボみたいなものが各々出来上がってくると思うんですけど、シンリズムのこの曲、そういうツボをとにかく押しまくってくれるんです。「あーそこそこ!」と痒い所にまで手の届く素晴らしさ。あー、嫉妬しちゃいます。アルバムも楽しみ。

⑦大人の言うことを聞け/NakamuraEmi

これめっちゃ好き。一時期死ぬほどリピート再生してた。曲のアレンジもメロディーも、とにかくツボ。なんだろう、言葉にしずらいんですけど、とにかく好きなんで、一回聞いてくれお願い、って感じ。「レビューになってないだろ!」と言われればそれまでなんですけど、うまく言葉にできないけど良い物ってあるじゃないですか。それです。あと、歌詞も良い。この人じゃないと書けないよね、というNakamuraEmiだからこその視点があって。だって、「大人の言うことを聞け」ってメッセージ、なかなか誰もはっきり言わないと思うんです。だから曲名にした時凄いキャッチーに見栄えますよね。でも、よくよく言葉を追っかけると、ただ単に大人の言うことを聞けばいい、ってことを歌っているわけではなくて。そこがミソですよね。だから大人もこの曲を聴くと刺さる部分があって、「ああ、背筋正さなきゃ・・・」と思わされるわけです。とても良い。

⑧えらばれし子供たちの密話/吉澤嘉代子

吉澤嘉代子の3rd ALBUM、未だにうまく感想を言葉にまとめられなくて困っています。凄い彼女らしい想像力が爆発した、ぶっ飛んだ世界観の楽曲が多いはずなんですけど、聞けば聞くほどどこかインナーな彼女の内面に触れているような気がして、一体その正体が何者なのか分からなくて、必死に自分なりの結論を出そうともがいています。まとまったらブログに書きたい、とは思っています。で、そんなアルバムの中に入ったこの曲、「こっちの方がリード曲にいいよ!」と押したくなるほど好きです。最近の流行に沿った曲調ではあるんですけど、そこに乗っかる語りのような歌い方が、ああこの人にしかできないよなあ、というもので、しっかり吉澤嘉代子らしい曲になっています。あと、歌詞凄い。よくこんな世界観思いつくし、よくこんな言葉で書けるな。新世代の音楽職人だと思います、吉澤嘉代子。もっと見つかってほしい。ドラマの主題歌、ずっとやって欲しかったので、「妄想OL日記」、本当に楽しみにしている。

⑨陸のうえの晩餐/cero

グランドキリンのタイアップにceroが書き下ろした新曲。初めて聞いたときに驚きました。いや、めちゃくちゃ良い曲なんですけど、こんな開けた気持ち良い曲がくると思ってなかったんです。というのも、今のceroってライブだと、まだ音源化されていない曲で荒内さんが作った、めちゃくちゃ頭おかしい変拍子の曲をやったりしてるので、そういう「ヤバい!」曲がくると思っていたのです。ところが、いざ聞いてみるとゆったり横に揺れたくなる、少し大人な、それでいてカッコいい音楽。これホントビール飲みたくなりますね。あと、厚海さんのベースが超絶活躍していて、ライブで早く聞きたいです。ライブだと厚海さんばっかり見ちゃいそう。ちなみにIPL versionというもう一つのアレンジは、割と前述の今のceroっぽいモード。

⑩荒野を歩け/ASIAN KUNG-FU GENERATION
涙が出そうなほどのド名曲!!!前へ前へと転がって行くアジカン王道のパワーポップ、そして、近年のアジカンが常にメッセージとして掲げてきた「孤独に進みだす一人」へのエールが痛快に描かれたリリック、その双方が見事な融合を見せていて、ああやっぱりアジカンが好きで良かったと心から思います。新生活、新たなエッジに立つ僕らを、「ラルラルラ」と歌い送り出してくる力強いこの曲を聞きながら、僕も春からは新天地で思いっきり踊りたい。映画のエンディングで聞いた時、この印象がどう変わるのかも楽しみです。

と、ざっと10曲。いいの多いなー。書いてないですけど、「カンヌの休日」「旅人よ feat. RHYMESTER」「そんな夜」とかも良かったです。ちなみに、今年は意識的に洋楽も聴いてるんですけど、どうしても洋楽の作品って、楽曲単位というよりはアルバム単位で考えて聞いてしまうので、こういった特集ではなかなか取り上げられないんですよね。でも、聞いてますよ。なので年間のまとめの時には触れます。きっと。