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しかし、戯言。

ぐうたら社会人がぐうたら思ったこと

童貞、高級ソープへ行く。

「高級ソープに行きたい」

私は大学生の頃、なんとなく眠れない深夜にボケーっと、高級ソープの店舗サイトや体験談を巡ってしまうことが度々あった。仕方ない、それほどの性欲は常にあるのだから。にんげんだもの
高級ソープで繰り出されるサービスの数々は、漏れ聞こえてくる体験談を聞く限り、男にとって相当の桃源郷らしい。なんなら文字面を読んでいるだけで興奮してくる位だ。深夜のモヤモヤとした気分に寄り添うのには十分な材料であった。
ただし、高級と名の付くだけあって、それは相当の高額らしい。そこらの人間が軽い気持ちで足を踏み入れてはならぬようだ。とはいえ、行きたい。
「風俗なんて・・・」と言われてしまうのは仕方のないことですし、嫌悪感を抱かれるのも重々承知なのですが、それでもやはり、高級ソープには一度くらい行ってみたい。もはや私からしたら、「性的興奮を満たしたい」というもの以上に、「広がる興味・関心に答えてあげたい」というもののために、高級ソープに行きたくなっていた。
…いや、それは嘘だ。エッチなことがしたいから、それに尽きるに決まっている。ブログでまでカッコつけるのはダサいので辞めたほうがいいと思う。
とにかく、私は高級ソープへ行きたかった。皆がディズニーランドへ行きたい、海外旅行へ行きたい、と言うように、私は、高級ソープへ行きたかった。

4月から縁あって仕事を始めた。大学に6年も通い続けてしまった私を、心優しく受け入れてくれた会社には本当に感謝しかない。驚くことに、内定が決まったのは3月29日、入社したのは4月3日なのである。ありえないスピード感だ。
そして、働き始めた、ということは、つまり、アレがもらえる。そう、給料だ。
初めて給料が入った口座を開いた時に、ドキドキしてしまった。こんな金額が自分の口座に入っているという状況が初体験だからだ。そして、ウキウキで初任給の使い道を考える。
「やはり、世間一般の人々がよく言うように、これまでさんざんお世話になった父母に何か使った方がいいな。」「今までファストファッションの服ばっかり買っていたけど、ちょっといい服買えるな。」「友達から借りてたお金、返さないとな。」

「ソープ、行けるな。」

こうしてソープへ行く決意を固めた。ゴールデンウィークの振り替え休日が平日にもらえることは分かっていたので、その日に向けて調査を進めていく。
そもそもソープはどういうシステムなのか、どこがいいのか、どんな子がいいのか…。
大学時代、必死に卒業研究で文献を読み漁ったときのように、とにかく多くのサイトを読み漁った。この頃のGoogle Chromeの履歴を見られたら、僕はおしまいだと思う。
最初はやはり、吉原に行きたい、と思っていた。テレビやラジオで様々な芸人の風俗話を聞いていると、やはり「ソープといえば吉原」という方程式ができあがってしまう。北海道にいた頃から、「ソープのある街は吉原」とはっきり認識していたくらいだからだ。
しかし、調べているうちに、新たな風俗街の候補が上がってきた。川崎・堀之内だ。
堀之内はどうやらテクニックが良いらしい。そして、やけに評判の良い店も見つかった。しかも横浜からなら、川崎の方が近い。決まりだ。
その後値段表や評判とにらめっこしながら、無事一つの店舗を決めた。非常にお高いが、まぁ人生一度きりの打ち上げ花火と思えば安いモノだ、と、必死に思い込んだ。

問題はここからだ。お相手をどうするか。
女性の方はご存じないかも知れないが、風俗嬢がサイトに上げている写真は、往々にして「パネマジ」と呼ばれる特殊な加工を施され、随分と美化された状態に仕上がっている。また、口元にモザイクがかかっており、顔が見れない嬢も多い。ホームページNGの嬢に至っては、顔すらも隠れている。困ったものである。だからこそ、必死のリサーチが必要なのだ。
そして、とにかく調べに調べた結果、一人の女性が見つかった。大人っぽくキレイで、痴女タイプで言葉攻めが好きな嬢だ。この人にしよう、と決意し、眠りについた。

作戦当日。ソワソワしながら私は目を覚ました。しかし、どこかモヤモヤした気持ちがあった。「本当にこの人でいいのか?」という迷いだ。というのも、調べていくうちに分かったことが一つある。どうやら、相当に年齢のサバを読んでいる。サイト上では(21)と表記されているが、調べると7年近く店に在籍しているようだ。(21)な訳がない。サービスの評判はとてもいいが、凄く引っかかる。
こうして迷っているうちに、店舗のサイト上ではどんどんと、その嬢に指名が入っていく。このままでは遊べない。どうする、どうするんだ俺。今思えば単にソープへ行くことに緊張して、踏ん切りが付いていなかっただけなのだろうけども。

そんな迷いを無理やり引きちぎるため、とりあえず家を出て、駅へ向かった。
その道中であった。チリンチリンと鐘の音が聞こえてきた。

http://www.tokyoisho.co.jp/rental/images/ishou/wamono/ZU5U2277.jpg
托鉢僧だ!

何もこんなタイミングで現れなくてもいいのに、私の近くを托鉢僧が歩いて行った。煩悩にまみれた私を察知したとでも言うのだろうか。「誰にしようか…指名しようか…」と悩む私の横に、チリンチリンと托鉢僧の鐘の音が鳴り響いていく。しかし、そんなもので煩悩が収まるわけもなく、ムラムラとモヤモヤは広がるばかりだった。

電車へ飛び乗り、川崎へ向かう。あっという間につく。電車を降りて堀之内へ向かう。

街についた。結局予約の電話はしていないまま、街についた。キャッチが私を見るなり、何やら大きな声で話しかけてくるが、大音量でiPhoneから音楽を聞いている私には関係ない。しかし、その勢いに怖気づいてしまった私は、逃げるように街から離れてしまった。
平日の風俗街は、当然人がそれほどいない。だからこそ、私のような人間でも、貴重な商売相手なのだ。そしてがっついてくる。それが怖かった。ましてや風俗に初めて行く、というので、私は相当に緊張してるのだ。ビビってしまうのも仕方ない。
目当ての店のサイトを見る。気づけば多くの女性が「今からでもご予約できます」になっていた。これは指名しなくても行けるのでは・・・?という考えが頭によぎる。誰にあたってもきっと満足できそうだ、と感じたからだ。
ビクビクしながら再び街へ近づく。この感覚はそうだ、中学生の頃、ヤングマガジンに載っている袋とじの範田紗々がどうしても見たくて、近所のコンビニに足を震わせながら店へ行った感覚と同じだ。青年誌の袋とじなんて、どうってことないモノなのに、当時の私にとってはとってもエッチなものに感じて、店へ行くまでもとにかく緊張して、店に入ってからも何度も本棚のあたりをうろちょろして、買おうか買うまいか迷い、最終的にソワソワしながらレジへ持っていき、逃げるように家へ帰っていったのだった。あの時と同じように胸がとにかくバクバクしていた。

意を決して、私は店へと足を踏み入れた。

とっても大切なことを書き忘れていた。タイトルでお察しの通り、私は童貞だ。いや、童貞だった。つまり、ソープへ行くということは、童貞卒業も意味していた。数ある風俗の中で、本番があるのはソープだけなのだ。
こうしたこともあって、私は緊張していた。何もかも未知の世界だったのだ。怖くて仕方なかった。それでも、高級ソープへと入った。

「いらっしゃいませ」

小奇麗なカッコをしたボーイが立っている。私は受付をする。

「当店は初めてですか?」

「はい」

「ご予約はされていますか?」

「していません」

「かしこまりました、待合室へどうぞ」

そして、マジックミラーの自動ドアの先へと通された。

待合室には椅子がずらりと10個ほど並んでいた。すでに2人ほどのお客さんがいる。平日の夕方から高級ソープに行けるおじさんって、今までどんな人生を過ごしてきたのだろう。そんな穏やかな疑問を抱いていると、席に通された。
しばらくすると、iPadを持ったボーイが自席に現れた。

「当店、高級店となっておりまして、お写真見られるだけの入店はできませんが、よろしいですか?」

どうやらナメられている。そりゃそうだ、ユニクロで上下の服を固めた、そんなにお金を持っていなさそうなおじさん(外見だけなら残念ながら30代に見えてしまうのが私だ)に見えたのだろう。ここは高級ソープだ。お金が出せなければ、店の裏から黒服の男が現れ、切り刻まれてしまうのかもしれない。
しかし、ボーイの予想とは反し、あっさりと「大丈夫ですよ」と私は言葉を返した。なぜなら、手元には初任給がある。ATMでドキドキしながら下した万札がいる。
するとボーイは手元のiPadに電源をつけ、私に今から指名できる嬢の写真一覧を見せてくれた。予想通り、多くの女性が指名できる状態だった。しかし、飛びぬけてこの子がいいという子がいない。「うーん」と思わず声に出して唸っていると、そうした様子を察したボーイが私に様々な質問を投げかけてくれた。

「どんなプレイがしたいですか?」

「キレイ系とかわいい系だとどっちがタイプですか?」

「新人とベテランだとどっちがいいですか?」

「スタイルはどんなところを重視されますか?」

一問一問、私の性癖をべりべりと剝がすような質問だった。しかし、私はダサい照れ笑いを含みながら、きちんと答えた。すると一人の嬢に絞られ・・・ということはなく、結局のところ一長一短で、色々な女性を薦められてしまった。質問に答えた意味はあまり無かった。ただ性癖を知られただけだ。
悩みに悩み、何度も写真を拡大した結果、なんとか一人の女性に絞ることができた。
「〇〇さんで」「かしこまりました」
そして、この時点で高額な現金を渡すことになった。もう後には戻れない。ブルブルと手を震わせながら、現ナマを手渡した。お釣りを受け取ると、40分ほど待つことを告げられ、紙を手渡された。細かくプレイを指定できるアンケートだった。より詳細に私の性癖を晒しださなければならなくなった。けれど、ここはせっかくの高額ソープを100%満喫するためにも、正直に書いた。自由記述の欄もあったので、「初めてです。リードしてくださると嬉しいです。あとエッチな言葉に弱いです。」ときちんと書いた。大体こういう所だと、童貞ということをひた隠しにしてカッコつける男も多いと聞くが、どうせ初めてなら思いっきり身をゆだねた方がいいに決まってるだろ!と思っていたので、全部ちゃんと書いた。すると、ドリンクのサービスがあった。ご丁寧に栄養ドリンクまでサービスしてくれた。

待ち時間が始まった。これが意外と長い。待合室には大きなモニターがあり、そこで在籍する嬢のプロモーションビデオが流れているのだが、どの子も可愛い。そして、当然セクシーなアピールをしており、谷間を強調したり、舌なめずりをしたり、胸でポールを挟んだりしている。普段の自分なら間違いなくこの程度の映像で興奮し、勃起するはずなのだけど・・・しない。困った。そう、めちゃくちゃ緊張している。
もう完全に体がバクバクしていた。今自分がここにいるという現実が受け入れられない。それに加え、この後自分がどうなるのか、予想もつかなくて緊張している。とりあえず爪を切る。まだ緊張している。リクライニングの椅子をフルに倒しきる。まだ緊張している。とりあえず栄養ドリンクを一気飲みする。逆に鼓動が早まってしまった。
トイレへ行き、用を足すと、便器の近くにきちんと身体用の消毒シートがあった。当然エチケットとして、きちんと丁寧に拭き、また座席へ戻る。気づくとモニターに流れている映像はループしていた。しかし、まだ緊張していた。どうなるんだ俺。
こうしてソワソワしていると、時計はいよいよ、その時間を指した。ボーイに案内を受けた時間だ。やばい、鼓動は上がりっぱなしだ。いまだ勃起しない。このままでは、「挿れたもののイけなくて変な空気になった」という童貞あるあるを自分もしでかしてしまうのではないか。そうした不安がよりプレッシャーとなった。そうこうしていると、ボーイが来て、「お待たせしました」と告げられた。時は来た。待合室を出て、入り口のフロアに通される。
目の前には階段があり、カーテンがかかっていた。
「それでは110分、どうぞごゆっくりお楽しみください」
身体をカチコチに固めながら、階段を一段ずつ上っていった。

カーテンの先、階段の通り場には指名した女性が三つ指で待っていた。うわ、写真で見た世界だ!そして、嬢に自己紹介される。「よ、よろしくお願いします…」とガチガチに緊張しながら挨拶し、肩に背負っていたリュックを預け、さっと手を握られ、恋人のように指を絡めると、4階まで案内される。
部屋に到着するまでの時間、無言だ。ずっと無言。怖い。相当自分の顔も強張っていたと思う。ちなみに指名した嬢は写真のまま、いや、それどころか、写真より可愛かった。しかし、どこか親しみやすさがあるとてもいい子だった。
部屋につくと、そこにはベッドと浴槽、そして、AVで見たことのあるスケベ椅子や大きなマットが待ち構えていた。うっすらとムーディーなJ-POPが流れている。いよいよ来てしまった、ソープ。
部屋につくと改めて嬢から自己紹介があった。「初めてなんですか?」「は、はい。」「ピンサロとかも無いんですか?」「はい」「そうなんですねー」と、何の意味もない会話をしていると、徐々に服を脱がされていく。そう、高級ソープはなんと即尺があるのだ。即尺を知らない人はGoogleで検索してほしいが、要は「即」「尺」なのである。すぐ尺である。そのため、どんどん服を脱がされていく。脱がされた服は、一枚一枚丁寧にタオルに包んでくれた。そうか、この丁寧なサービスが高級ソープなのか、と感動していると、気づけば下着一枚になっていた。
ここで喜ばしい事態があった。なんと、勃っていた。衣服を脱がされる、というだけの行為にも関わらず、異様に興奮してしまった。もちろんドキドキはしているのだが、それでも勃っている。これは「イかずに終了」を回避できるのではないか!とワクワクしていると、サッと股間にタオルをかけられ、いよいよ下着も脱がされた。全裸だ。
全裸になると早速キスが始まる。唇と唇を重ね、舌を絡ませる。チュパチュパといやらしい音を立てていると、より股間がスクスクと元気になった。すると、嬢も「脱がせて」と言ってくるので、一枚一枚服を脱がせていく。初めてのホック外しも、抱きしめながら指で探っていると、案外上手くいった。さてブラを外すか・・・というところで一回ブラを押さえられる。「おっぱい見るの初めて?」「は、はい・・・」「そっか。じゃあちゃんと見てね・・・」と焦らされると、ゆっくりブラを外してくれた。正直なところ、こういうブラの取り方が、元々AVでも大好きだった私は、相当に興奮した。そして、セクシーなTバックの下着も尻を触りながら脱がすと、相手も全裸になった。ここでまた、抱きしめながらキスが始まると、興奮したソレが相手の身体に当たるのが分かった。超テンションが上がった。
そして「咥えるね」と言われると、尺が始まった。そう、尺だ。つまり、その、フェラチオだ。気持ち良い。気持ち良いなのだけど、脳みそにアレがよぎる。

https://www.tenga.co.jp/uploads/sites/2/2015/06/1R_1.jpg

そう、TENGAだ。TENGA ディープスロートだ。
もはや定着しすぎていて、今更説明しなくても良いかもしれないが、TENGAは我々の世代に衝撃を与えたオナホだ。その良さは数々の芸人が語り、その度「使ってみたい」と想像を膨らませていたTENGA。大学生になり、一人暮らしを始め、ドキドキしながら使ったTENGA。気づけば何か良いことがあると、つい買ってしまっていたTENGA。そうTENGAだ。何個使ったかまでは覚えていないが、私は結構TENGAを使っていた。
そんなTENGAが頭によぎったのであった。なぜなら、あまりに口でされる感触がTENGAだったからだ。TENGAの凄さを身をもって体感した瞬間だった。

そして気持ちよくなっていると、「横になろっか」と言われ、ベッドへと身体を移す。嬢が自分の上にまたがり、体を舐められる。ここで気づいたのだが、乳首舐めが相当に気持ち良い。もうヤバい。どうにかなってしまうんじゃないかと、頭の中がグルグルと極彩色になってしまった。思わず「気持ち良い」と言ってしまうほどだった。
「何かしたいこと、ある?」と聞かれる。なんて優しいのだろうか。私は正直に「胸を触りたい」と告げると、嬢が下になってくれた。私は無我夢中に身体を触り、いっちょ前に乳首を舐めたりした。
そうこうしていると、「しよっか」と言われた。ついにその時はきた。口でコンドームを装着され、アソコへと入れると、嬢は身体を上下に揺らし嬌声を上げた。興奮して私も身体を動かしていると、あっという間に絶頂を迎えた。イったことを情けない声で伝えると、「よかったね」といやらしい口調で言われた。よかった、無事に終わった。

そこからの時間は色々とあったが、この調子で書いていてもただの風俗サイトの体験談になってしまうので、箇条書きで割愛させていただく。詳しく聞きたければ飯を奢ってほしい。

・他愛のない会話で気づけば落ち着いた気持ちになってきた

・最初はガチガチに緊張していて、丁寧口調だった私に「どうなるか」と心配していた嬢も、始まっちゃえば「大丈夫だったよ」と伝えてくれた。
 「初めてでいきなり高級ソープはそりゃ緊張するよ」

・同じように童貞を捨てに来た人の話、一人暮らしの話、東京駅で迷う話、これまでの女性遍歴の話、ソープ嬢を始めた時の話・・・

・「好きな女優は?」「吉岡里帆」「えっ・・・誰!?」

・「どんな音楽聞くの?」「ロック」
 「好きなバンドは?」「ASIAN KUNG-FU GENERATION」「えっ・・・有名!?」

・身体の隅々まで洗われる。くすぐったがりなのでついつい爆笑して笑われる。

・スケベ椅子って凄い

・風呂に入ると潜望鏡。これが潜望鏡か・・・。

・「マット考えた日本人って変態だよね」「ホントド変態だと思う」

・いよいよマットプレイ。ありとあらゆる身体の部分が触れ合う。

・全身ローションでヌルヌル。これは興奮する。

・ケツまで丁寧に舐められる。凄い。

・マットプレイでも乳首は気持ち良い。

・そして二回戦。今度もあっさり絶頂。

・身体にタオルをかけられ、その上からシャワーをかけられる。

・風呂の中で身体をタオルで擦る。ローションはなかなか落としづらいらしい。

・プレイの後のコーラは美味い。

・実家住みなので名刺を渡しても大丈夫か心配される。もちろん貰う。

・名刺にはメールアドレスが書かれていたが、まだメールを送っていない。

そんなこんなで110分の終わりを告げるベルが鳴った。一枚一枚服を着て、元の姿に戻っていく。どこか自分の中で爽快感があった。あの時とは違う感覚で、嬢の手を握りながら階段を下りていく。そして、踊り場につくと、「ではここで」と挨拶され、最後にお別れのキスをした。私は「じゃあね」と手を振り、カーテンの先へと足を進めていった。そして、アンケートを書いて店を出る。

終わった。一通り、すべてが終わった。よく童貞がソープへ行くと、喪失感や後悔で胸がいっぱいになる場合があるそうだが、私は全く違い、びっくりするほどすっきりとした感覚があった。少し背筋がピンとしたような気すらする。人生の希望、「頑張って生きよう」という活力すら湧いてきたではないか。
気づくと、私はiPhoneMr.Childrenの「優しい歌」を聞いていた。


ちなみに高級ソープは6万7千円でした。もう行かないと思います。
…と書こうと思っていたのですが、こうしてソープの経験を思い出しながらブログを書いていると、不思議ともう一度行きたいという感情が湧いてしまいました。

でも、もう行かないと思います。

ビビっと来た曲。1~3月篇

今年に入ってからEvernoteで色々とログを付けることを習慣付けている私。その一環で「あ、この曲いいぞ!」と思ったモノをまとめてます。ということで、今日はその中から3月までに気になった楽曲10曲を簡単に紹介。

①A.G.I.T./Suchmos

あまりに堂々たるスタジアムロック、「どデカい箱を狙っている」ことを明確に打ち出したSuchmosの一手。しかし、その音はもはや「狙っている」、と言うよりは、「似合っている」とまで言い切れるもの。これが10万枚も売れていることがなんとも痛快で、これからの日本の音楽界でどんな風穴を開けていくのかがとても見物。とにかくカッコいい。VIVA LA ROCK 2017でさいたまスーパーアリーナの大舞台を任せた彼らが、どんなライブを見せ、オーディエンスはどんな反応を見せるのか、今から楽しみ。

②おとなの掟/Doughnuts Hole
音楽とドラマの幸福な共犯関係とでも言いたくなるほど、ドラマ「カルテット」と、主題歌「おとなの掟」は密接な関係性を持っていた。イントロのストリングスの音が、ドラマのあの緊張感を思い出させるように。最後のサビの開放的な音とハーモニーが、「それでも、生きていく」4人を贈りだすように。歌詞の一言一句が、坂元裕二のドラマに籠めたメッセージを確かにするように。まさに職人・椎名林檎だから出来た芸当だと思う。あとは松たか子満島ひかりなんて、そりゃもう魅力的なシンガーですから、そのハーモニーは贅沢な仕上がり。楽曲単体としても美しい。

③PINK/土岐麻子

いやー、「土岐麻子」、「土岐麻子」だと!カギカッコ付けで訴えたくなるほど、「土岐麻子」の魅力が爆発してません?この曲。一つ一つ夜の灯りが灯っていくような序盤から、一気に光が乱反射するような中盤へとなだれ込む瞬間がめちゃくちゃカッコいい、とか、もうそもそも楽曲自体が凄い良いんですけど、「土岐麻子」と言いたくなるのは、そこに乗っかる歌詞と歌声が「土岐麻子」でしかない、唯一無二なものだからです。美しく甘い歌声、そして街を立体的に描き出す言葉、そう、これが「土岐麻子」だぞ、と楽曲を聴いた人にバシッとアピールできるような仕上がり。アルバムも凄くよかったので、ぜひ聞いてみてください。

④流動体について/小沢健二

2017年のここまでの音楽を語る上で、もはや避けて通れないトピック、「小沢健二のシングル発売」。一体どんな楽曲なのだろう、と多くの人が期待と不安を胸に抱きつつ聞き始めたことと思うのですが、再生するとそこには信じられないほどパワーを持ってキラキラとした、太字でポップ、と書きたくなるほどの一曲でした。一回聞いただけで思わず口ずさみたくなるような個性的なメロディ、贅沢で流暢なストリングス、そして何より熱のこもったギターソロ。こうした要素たちが全て一体となり、聞けば聞くほど細部のアレンジに驚きと新鮮味を覚える仕上がり。そして、そこで語られる、「平行世界」の歌詞は、彼なりの文体でありながら、読めば読むほど、自分や、多くのフィクションの世界とハッとリンクするものでした。「小沢健二なんてリアルタイムで聞いてないよ」という人間にも聞いてほしい、恐るべき精度の素晴らしい曲です。

⑤陽/クリープハイプ
肩の力がスッと抜けたような、まさに曲名どおり「陽」のような心地いい曲。めちゃくちゃ気持ちよく入ってくるのは、さすがプロデュース・小林武史と言ったところか。でも、そんな曲にも「クソ」とかそういう言葉をさらっと織り交ぜてくるあたりが、なんともクリープハイプらしいのですが。とはいえ、そういった「凶暴性」に隠れがちな、クリープハイプの純粋なメロディーの良さと、尾崎世界観の暖かみを感じさせる歌声という、彼らの持つもう一つの味がきちんと楽曲に落とし込まれていて、本当にいい曲。

⑥FUN!/シンリズム
若ぇ~!まだ19才やぞ!何でこんなええ曲書けんねん!と、思わず年齢に嫉妬するほど、気持ち良く楽しい、CMにも使われたシンリズムの一曲。音楽を聞き続けていると、「俺ベースがこうなってるヤツ、好きなんだよなあ」「こういうギターの音、気持ち良いなー」みたいな、音楽のツボみたいなものが各々出来上がってくると思うんですけど、シンリズムのこの曲、そういうツボをとにかく押しまくってくれるんです。「あーそこそこ!」と痒い所にまで手の届く素晴らしさ。あー、嫉妬しちゃいます。アルバムも楽しみ。

⑦大人の言うことを聞け/NakamuraEmi

これめっちゃ好き。一時期死ぬほどリピート再生してた。曲のアレンジもメロディーも、とにかくツボ。なんだろう、言葉にしずらいんですけど、とにかく好きなんで、一回聞いてくれお願い、って感じ。「レビューになってないだろ!」と言われればそれまでなんですけど、うまく言葉にできないけど良い物ってあるじゃないですか。それです。あと、歌詞も良い。この人じゃないと書けないよね、というNakamuraEmiだからこその視点があって。だって、「大人の言うことを聞け」ってメッセージ、なかなか誰もはっきり言わないと思うんです。だから曲名にした時凄いキャッチーに見栄えますよね。でも、よくよく言葉を追っかけると、ただ単に大人の言うことを聞けばいい、ってことを歌っているわけではなくて。そこがミソですよね。だから大人もこの曲を聴くと刺さる部分があって、「ああ、背筋正さなきゃ・・・」と思わされるわけです。とても良い。

⑧えらばれし子供たちの密話/吉澤嘉代子

吉澤嘉代子の3rd ALBUM、未だにうまく感想を言葉にまとめられなくて困っています。凄い彼女らしい想像力が爆発した、ぶっ飛んだ世界観の楽曲が多いはずなんですけど、聞けば聞くほどどこかインナーな彼女の内面に触れているような気がして、一体その正体が何者なのか分からなくて、必死に自分なりの結論を出そうともがいています。まとまったらブログに書きたい、とは思っています。で、そんなアルバムの中に入ったこの曲、「こっちの方がリード曲にいいよ!」と押したくなるほど好きです。最近の流行に沿った曲調ではあるんですけど、そこに乗っかる語りのような歌い方が、ああこの人にしかできないよなあ、というもので、しっかり吉澤嘉代子らしい曲になっています。あと、歌詞凄い。よくこんな世界観思いつくし、よくこんな言葉で書けるな。新世代の音楽職人だと思います、吉澤嘉代子。もっと見つかってほしい。ドラマの主題歌、ずっとやって欲しかったので、「妄想OL日記」、本当に楽しみにしている。

⑨陸のうえの晩餐/cero

グランドキリンのタイアップにceroが書き下ろした新曲。初めて聞いたときに驚きました。いや、めちゃくちゃ良い曲なんですけど、こんな開けた気持ち良い曲がくると思ってなかったんです。というのも、今のceroってライブだと、まだ音源化されていない曲で荒内さんが作った、めちゃくちゃ頭おかしい変拍子の曲をやったりしてるので、そういう「ヤバい!」曲がくると思っていたのです。ところが、いざ聞いてみるとゆったり横に揺れたくなる、少し大人な、それでいてカッコいい音楽。これホントビール飲みたくなりますね。あと、厚海さんのベースが超絶活躍していて、ライブで早く聞きたいです。ライブだと厚海さんばっかり見ちゃいそう。ちなみにIPL versionというもう一つのアレンジは、割と前述の今のceroっぽいモード。

⑩荒野を歩け/ASIAN KUNG-FU GENERATION
涙が出そうなほどのド名曲!!!前へ前へと転がって行くアジカン王道のパワーポップ、そして、近年のアジカンが常にメッセージとして掲げてきた「孤独に進みだす一人」へのエールが痛快に描かれたリリック、その双方が見事な融合を見せていて、ああやっぱりアジカンが好きで良かったと心から思います。新生活、新たなエッジに立つ僕らを、「ラルラルラ」と歌い送り出してくる力強いこの曲を聞きながら、僕も春からは新天地で思いっきり踊りたい。映画のエンディングで聞いた時、この印象がどう変わるのかも楽しみです。

と、ざっと10曲。いいの多いなー。書いてないですけど、「カンヌの休日」「旅人よ feat. RHYMESTER」「そんな夜」とかも良かったです。ちなみに、今年は意識的に洋楽も聴いてるんですけど、どうしても洋楽の作品って、楽曲単位というよりはアルバム単位で考えて聞いてしまうので、こういった特集ではなかなか取り上げられないんですよね。でも、聞いてますよ。なので年間のまとめの時には触れます。きっと。

見てますか?

年貢の納め時とはこのことか、と、身を持って体感するハメになった。今、このサイトは見られているのだろうか。

このブログは本名で書いていない。いわゆるハンドルネームを使って、ごまかしごまかし書いている。というのも、どうもインターネット上で顔を出してなにかやるという勇気がないからだ。それに加え、このブログの内容、カルチャー批評をしたかと思えば、女のことばかり書き始める、ろくでもないボンクラ野郎なものなので、あまり見つかりたくないのだ。とはいえ、Twitterのフォロワーには晒しているので、900人近くにはこのアホがブログを書いていることはバレているのですけど。

そんなこんなで、インターネット系の企業を受けるとよく聞かれる、「あなたのサイトを教えてください」的な設問は、これまでfacebookのURLを書くことで茶を濁してきた。facebookはキレイな自分、世間体の自分だけを見せているハズの場だから。

しかし、今日。とある企業へ面接に行った際、ついに詰められてしまった。

「ブログ書いてるんだ、URL教えて!」

見つかった!もう手錠をかけられた気分だ!面接中一切しなかった動揺が一気に出てしまった。顔も赤くなったかもしれない。それくらいドキドキしてしまった。「たいして記事書いてないなこいつって思われる…」「クソみたいなことばっかり言ってることがバレる…」と様々な不安が頭をよぎるものの、もう遅い。渋々URLをボールペンで書いた。

ということで、今日面接していただいた○○さん、見ていますか?どうか嫌いにならないでください。こんな人間です。ちゃんとネットとリアルの区別はつくので、こんな調子でいつもいるわけではありません。許してください!頼みます!

 

という、ドキュメントブログでした。

 

やられた

今年は厄年。本厄だ。

周りの年上の友人に「厄年って何かあった?」と聞くと、「いや、そんなに何もないよ」と言われた。だから俺も厄年のことを完全に舐めていた。無関係だろう、と。

とはいえ、母親からすると結構心配なものらしく、「厄除けをしてこい」と言うのである。「めんどくせー!」と思いつつ、横浜に住んでるので厄除けの超名所・川崎大師が近い。せっかくの経験だ、「まあ行ってみるか…」と足を運んだ。

なんと人の多いことか。そして目の前で行われる厄除けはあまりに厳かであった。しかし、それとは対比するかのように、あまりにシステマチックな参拝者の誘導に、強烈なビジネスの匂いを感じた。彼らはこの行為で一稼ぎすることに慣れている。

と、こんな斜めな目線で見ていたせいだろうか。

ノートパソコンとデスクトップがほぼ同時期に壊れた。

二台も、二台も同じ時期にだ。バタバタとお亡くなりになられた。その瞬間、脳裏に厄年の2文字をはっきりと思い出したのは言うまでもない。

…ということでブログの更新がめちゃくちゃしずらくなりました。ここが本筋です。今もこの文章をiPhoneで打ってますが、やはりブログはパソコンでどっしりと長文を書くためのもの、しんどい。しんどすぎる。長ったらしい、横道に逸れた文を書くには余裕がなさすぎる。勘弁してくれ。早くパソコン買わないと。ってなわけでブログの更新が今まで以上に減ったらすいません。まあ、せっかくスマホでブログを書けるので、これくらいのライトな記事をちまちま書くかもしれません…。

 

「LA LA LAND」とってもハッピーで、とってもビター。

アカデミー賞6部門受賞、監督賞受賞にいたっては32歳で史上最年少、作品賞も受賞・・・と思ったものの、なんと前代未聞の読み間違いで実は別の作品だった・・・ということも含め、話題の映画「LA LA LAND」。公開初週の国内映画ランキングでは早速1位にランクインしています。

僕は普段ほどんど映画を見ないんですけど、あまりの評判の良さと、「これは見るべきではないか」という野生の勘が働いた結果、なんと公開初日にTOHOシネマズ新宿へ足を運びました。

で、これはもう真っ先に皆さんに伝えないといけないんですが。
この映画は絶対に映画館で見てください!
※できるならば大画面、かつ良い音響で!

映画館で見る映画ならではの興奮がとにかく詰まってる作品なので、家のこじんまりとしたテレビではなく、大きな画面で、大勢の人と見るのが良いと思います。ましてやミュージカル映画、音楽がどれもこれも名曲ばかりなので、良い音で見た方が絶対に感動します。

と、正直なところ、ここでブログを閉じて、前情報をあまり入れずに見に行って欲しい(自分もそうだったので)のは山々なのですが、見た!という方や、もう少し突っ込んだ感想を!という方のためにここからまだまだ書きます。ネタバレはしないですけど、未鑑賞の方は踏みとどまるならココです。

この映画は始まってすぐに観客をスクリーンの中へ引きこんでくれます。圧倒的なワクワク、高揚感に包まれたオープニングは、ホント最高!前述の通り、あまり映画館に行かない僕なのですが、いきなり「非日常」へといざなうパワーを持った映像のおかげで、「ああ、これは映画館で見てよかった」と思いました。開始5分で元取ったな、くらいの勢いです。人目を気にしないでいいなら、立ち上がって拍手したいくらいの興奮が待ってます。

そこから映画が始まっていくわけですが、とにかく「なんじゃこりゃ!おもしれー!」となる凄いシーンが多くて。音楽自体いい曲なんですが、そこに負けてない、どころか、それを食うぐらい魅力的なビジュアル満載で。ワンカットならではの躍動感や、カラフルな色使い、ダイナミックな構図。ストーリーの無い映像集として見ても楽しめそうなほど。
だからこそ、ストーリーの中に出てくる、とても重要な、主人公2人のすれ違いを見せるシンプルな会話だけのシーンがとても映えます。まさしく静と動。

あと見せ方が凄く上手い。たとえば主人公の2人それぞれを紹介する序盤では、同じ時間軸を2回それぞれ見せることになるんですが、カット割りなどが意図的に同じように作られていて、今思えば同じ時間軸を生きる「平行世界」を意識的に描いていたのかと思わされます。というのも、最後の最後で、この映画の最も肝ともいえる、あるもう一つの「平行世界」が展開されるわけです。まさに映画のクライマックスなのですが、ここを見せるために、それまでのシーンがフリとして機能していたと思わせるほどドラマチックであり、楽しく描かれれば描かれるほど、観客は「あの時、ああしていれば・・・」というたらればの世界に引き込まれ、彼らの心情に自分を重ねつつ、とても切ない気持ちでいっぱいになります。ここが本当にビター。ハリウッド的で愉快な映像は、前フリさえなければとってもドリーミーでハッピーなのですが、この一つのフリのおかげでめちゃくちゃビターなのです。その結果、映画を見終わる頃に自然と泣いてしまい、じんわりとした気持ちになります。

ストーリーだけを追いかけたら、確かにそれほど大きな起伏があるわけでもなく、「そんなわけないだろ~」的な人間描写の甘さはあるんですけど、それらを超越した「映画力」とでも言うべきか、映画ならではのパワーや演出、そして、最後の仕掛けへ持っていく構成が、「この映画すげー!」という感想へと引っ張ってくれます。随所に出てくる様々な映画へのオマージュなどからも、監督の映画への愛情がたっぷり感じられ、だからこそ作れた映画なのでは・・・と思います。

「夢追い人もいつかは夢が叶う」的なメッセージも確かにあるにはあるんですけど、この映画の重点はそこではなく、「あの時こうしてたら・・・」と過去を悔やみつつ、でも、それでも、今がこうしてあるのは、自分の人生をきちんと全うしていたからだよ、となる、「人生振り返りショー」的な部分なのではと思います。そのため、観客はそれぞれに自分の今までを振り返り、ビターな気持ちになりつつも、でも、今がこうしてあることも確かだね、と、ハッピーな気持ちになれる映画だと思います。とはいえ、個人的にはそこはどうでもよくて、とにかく映像が楽しいから見てくれ、って感じです。デートムービー・・・と思わせておいて、実は違います!ぜひ見てください!最高の音響と映像で!

「なじみの人」になりたくない

24歳にして、ついに自動車免許を取ることにした。
大学生、というか我が母校はほとんどの学生が1年の夏に「免許合宿」と称して、サークルで田舎に押しかけて免許を取る。この場合、単に費用が安いというのもあるが、それ以上にサークルで交流し、仲良くなることがメインだ。つまり、このイベントに参加しないと、結構取り返しのつかないことになる。というのも、免許合宿の中で、既に彼らの中で「お約束」や「爆笑エピソード」が生まれているので、それに参加していなかったものは「え、知らないの?」と蚊帳の外のような扱いを受けてしまうのだ。
しかし、そうとも知らず、私は免許合宿に参加しなかった。(幸いにも、何個かのサークルやら学生組織を掛け持ちしていた自分は、あまり被害を受けなかったのだが。)では、なぜ参加しなかったのか。答えはシンプル、「免許って、いるの?」とナメきっていたから。どうせ都心に住むだろうから、ほとんどの移動は電車で済むだろう、と思っていたのだ。
実際、今でもそれは思っているのだが、どうも周りにそのことを話すと、怪訝な顔をされた。「お前、マジか?」と。免許は車に乗るためのもの、というだけの認識が甘かった。人間、成人、社会に出る人間の最低限のたしなみ、ID証、必需品。親からも「取れ」と言われる。やべー。取るか・・・。
こうして、なんだかんだで免許を取ることになった。3週間ほどで取り終わるスピードコースだ。

実際、車に乗り始めると思うことがある。楽しい。そう、楽しいのだ。なんだ、この乗り物は。めちゃめちゃ楽しいじゃないか。こうして、教習所内の実車はスイスイと進み、あっさりと仮免交付までは到達した。ところが、路上に出てみると、どうだろう。怖い、怖すぎる。道狭っ。ぶつかるんじゃないの。いや、スレスレやん。え、速度出さないと渋滞になるって?でも、ここでスピード出したら・・・。あ、前に駐車車両あるじゃん。車線変更しなきゃ、後方確認・・・って詰まってる、え、どうしよ、あ、ぶつかる、やべ、ブレーキ、止まれ止まれ・・・。
お察しの通り、しっちゃかめっちゃかである。それでもある程度は乗れるようになってきたのだが、とても一人で運転するイメージは掴めない。ぜってー車は乗らない。一週間前の自分とはまるで違う自分がそこにはいた。

とはいえ、免許は取らなければならない。さて、どうするか。ここで、私は「インストラクター指名制度」の導入を決めた。自分に合ったインストラクターを、すでに教習所内の実車で見つけていた私は、真っ先にその人を指名した。これが若い女性だった場合、なんか下心が見透ける感じで嫌なのだが、30代の気の良い丁寧な男性なので、何ら気にすることは無い、はずだった・・・。

この指名制度が思ったより的中率が高い。(当たり前なのだが)その人が出勤していると、ほぼ100%当たる。2時間連続の教習だったりすると、2時間被る。「いや、それを望んでたんでしょ?いいじゃん!」と思われそうだが、これが複雑な感情で、あんまり顔なじみになると嫌になるのだ。3回に1回くらいなら助かる、のだけど、毎度見られると嫌。毎回50分同じ車で時間を過ごすのも嫌。相手にも「またこいつかよ」と思われていそうで嫌。人からは「コミュニケーション力抜群だよね」と言われる私ですが、変な所でコミュ障な部分がある。

この感覚、たとえばラーメン屋でもよくある。そんなに凄いおいしいわけではないのだけれど、なんだか口になじんで、無性に食べたくなる味のラーメン屋って、皆さん一軒や二軒はありません?私にもそんな店があり、3週間に1回は行っていた。すると、店に行った時の店主の挨拶がだんだん変わってくる。私の顔を見ると、うっすらと笑顔を浮かべ、少し上ずった「いらっしゃい!」になる。そして、店から出る時には「毎度!」である。これ、これが極めつけ。「いつも来ている」ということを覚えられてしまった証だ。これが耐えられない。しんどい。理由はもう先ほどと同じだ。

「これって、私だけ?」と思っていたら、うしろシティの阿諏訪さんがラジオで似たようなことを話していた。ラジオの中では、「えー?」という空気になっていたが、「そう、そうだよ!」と私は深く共感を覚えた。「なじみの人」になりたくないのだ。そっとしておいてほしい。

・・・で、この感覚、皆さんには分かっていただけますか?

My Favorites Mix定点観測 1

皆さん、Apple Musicは利用しているでしょうか。私はというと、すっかりどっぷり使ってます。聞き放題って最高ですね。今まではとても手の出しにくかった海外の音楽もどんどん聞けるのがありがたい。ここ最近だとThe XXとFoxygenが凄い良かったです。

それはさておき、Apple MusicにはMy Favorites Mixという機能がありまして。公式の紹介文によると…

あなた好みのミュージックをミックスでお届け。

Apple Musicで聴けば聴くほど、選曲が洗練されていきます。 

といったわけで、「お前コレ好きやろ?」というのをプレイリストにして毎週水曜日に更新してくれるわけです。んで、この機能が色々と面白くて、トラックの流れ方とか、セレクトも「そう来たか~」「いいツボ突くね~」となってしまうんです。自分の音楽的嗜好をうまいこと形にしていて。

そこで、毎週俺向けにApple Musicが仕掛けてくるこのプレイリストを、どうでもいい簡単なコメントとともに紹介してみようという連載企画をやってみます。続くのか心配ですが、やる気が持つ限りは書きます。自分へのログ、という意味も大きいんですけど、それ以上に皆様に新たな音楽の出会いがあることを祈りつつ。

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